冥王星が月に重なる時期~深くて強烈な不可逆的な影響

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死と再生の星、冥王星。

私にとっては、太陽と月のミッドポイント上だし、ICルーラーだ。

だから、ホロスコープの中でも、大きく影響している。

一生の中で、太陽や月の真上に、冥王星が来る人と来ない人がいる。

私は、55歳で冥王星が月の上に来るという、体験を選んだらしい。

1981年に月とスクエア(90度)になった時も、1984年に太陽&MCと、オポジション(180度)になった時も、それなりの影響はあった。

だけど、コンジャンクション(0度)の影響は別格だ。

新里さんのサイトによると、感情変化の過程は、抑圧された感情の目覚め、否定的な感情の投影、抑圧された感情の統合、情緒的なエンパワーメントと再生だ。

>>新里さんのサイト

冥王星が影響し始めてから終わるまで、約2年間をかけて、ゆっくりと、でも不可逆的に、変化していくのだ。

正確には、2020年3月から、2021年9月に重なるけど、オーブを考えると、2019年12月から2021年12月くらいになるだろう。

そしてさらに、そこから2024年12月までは、太陽と月のミッドポイント上にくる。

月への打撃が大きな破壊だとすれば、太陽と月のミッドポイントは、再生という感じかもしれない。

もともと、冥王星は、太陽と月のミッドポイントなので、ここまで含めての、影響となるだろう。

頭では、そうわかっているのに、最初の冥王星アタックが来た時に、あまりのことに、早く解決したいと思ってしまった。

「早いこと=いいこと」という、必要がない思い込みが、露呈したのだ。

そして、母親が亡くなるという経験は、喪失の悲しみというより、自分の人生で抑圧してきたものに、気づくことにつながったのだ。

母が亡くなった時の、星の時期表示がこれほど強いものだったから、大きな変化があるのは当然だっただろう。

 

抑圧された感情の目覚め

人は誰でも、思い出したくない過去がある。

通常は、過去のことを事細かく思い出すことはないだろう。

そして、自分の命にかかわるような、強烈な体験は、本当に忘れてしまっている。

それは、自分を守るための脳の機能だけど、「生き埋めにされた感情は、死なない」のだ。

心の奥底にある、生き埋めにされた感情は、鍵がかかった暗く湿った地下室に保存されている。

その鍵のかかった部屋の門番をしているのは、他でもない自分だ。

子供の心では、消化しきれないくらいの感情。

見捨てられること、目の前で命が消えていくこと、自分の命が消えかかること。

それらの体験は、無かったことにした方が、生きやすかった。

というより、無かったことにしなければ、繊細な心が耐えられなかったのかもしれない。

だけど、抑圧された感情が引き起こすのは、ねじれた自己イメージだ。

自分の魂の声を聴く代わりに、生きるための方法として、身につけたルールを守る。

月は記憶の貯蔵庫だ。

冥王星は、外部のイベントを通して、その貯蔵庫の鍵を壊し、中身を露呈する。

私にとっては、母の死はその鍵を壊す外部イベントであり、この時期の重要な経験は、それらの感情に直面し、情緒的な安寧が空っぽな自分を見ることだったのだろう。

そして、人生の基盤を立て直すプロセスこそが、自分が思いっきり星を表現するということ。

かかずにはいられない、絵や文章は、魂の叫びであり、抑圧されたものが、長期間熟成したからこそ、形になるものでもあるのだろう。

 

否定的な感情の投影

自分の中にある否定的な感情は、他人に投影することによって、気づき始める。

相手に見られるマイナス面のいくつかは、自分の抑圧された感情を反映しているのだ。

自分のものだとは、もっとも認めたくない感情。

でも、目の前の現実がすべて自分の投影ならば、まずはそれを受け入れることでしか、変化は起こせない。

強い自分をOKにしてきていたら、弱さを見せる相手に対して、嫌悪感を抱くだろう。

けど、自分の中にもあるのだ、その弱さが。

では、なぜ弱さを見せることを、怖がるのだろう。

それは、弱いこと=悪いこと=価値がないことみたいな図式が、成り立っているからだ。

そして、強い自分でいることで、生存してきたという経験が、弱さを恐れる。

人も生き物だ。

生存することが最も重要だ。

だから、生存の手段になっていた想いや考え方は、なかなか手放すことができない。

安心できる環境や人との触れ合いの中でしか、変化していかない。

嫌悪しているものを受け入れるというのは、簡単ではないかもしれないが、それができるようになると、自分を否定することなく、受け入れることにつながるのだ。

 

抑圧された感情の統合

冥王星の影響する周期は、約1~2年だ。

その間、冥王星は逆行を繰り返しながら、深い影響を与えていく。

この期間を、最善な形で過ごすには、自分ひとりで解決するというより、信頼できる人とのコミュニケーションが必要になる。

どんな手段やどんな人を選べばいいのかは、あなた次第だろう。

人は、自分の中で意義が確立されると、回復に向かっていく。

その情報の真偽や解釈の間違いなど、些細なことでもあるかのように。

抑圧された感情を受け入れ、感じ始めると、それを閉じ込めるために使っていたエネルギーが戻ってきて、より多くのエネルギーを感じられる。

現実的には、ずっと楽にいろんな決断ができ、その結果を受け取ることができる。

 

情緒的なエンパワーメントと再生

抑圧された感情や投影された感情が統合し始めると、感情の肯定的な恩恵を受けるようになる。

どんな自分でも大丈夫だというような、安心感。

弱さや価値のなさを、隠そうとしなくていいんだという気持ちは、物事を完璧にやらなくてはと、ずっと緊張し続けてきた心と体を、解放してくれる。

冥王星が影響する期間は、深い感情的影響を受ける。  

あなたの生まれた月の位置によって、どんな影響があるのかは異なる。

私の月は、12ハウスルーラーで、6ハウスにあるから、労働や奉仕、見えない力みたいなものが影響される。

今まで、何のために働いてきたのか?

人のためという奉仕の気持ちの原点が、間違ってはいなかっただろうか?

そして、生まれたことや生かされていることの意味を問い直すような、そんな気がする。 

冥王星の月へのトランジットは、心の健康を回復し、さらに自分らしい表現の場を得ることだ。

心の健康を回復するためには、まずは、不健康だったということを自覚することから始まる。

そこに、気づけていないことが多いからだ。

だから、気づきをもたらすために、様々な外部イベントや体の症状がやってくる。

そこに向き合いながら、本当の意味では、不健康だった自分を見つめ、回復させていく方法を模索するのだろう。

そして、人生の情緒的な基盤を取り戻すことで、自分らしい表現が可能になるのだ。

 

健康問題として現れる月への影響

月は、占星術では感情とともに肉体を表す。

そして、12ハウスルーラーで6ハウスにある月は、健康問題や健康習慣として現れやすい。

本来の自分とは違う形で、長期にわたって労働や奉仕を強いられてきた結果の、健康問題。

冥王星トランジットのこの期間、健康習慣を改めて見直す必要がある。

休息も取らずに働いていたのなら、当然休息が必要だ。

だけど、ただ休めばいいのではなく、何のために体を酷使して、働き続けていたのか?

その根底にある、自分の価値観を見つめ直すことが必要なのだ。

冥王星周期の間、私は言葉では言い表せないような、不安感や体調の悪さを経験した。

いわゆる不定愁訴というやつで、何がどうなっているのか、自分でもわからなくなっていた。

必死に健康問題に取り組むことを入り口に、大きなテーマに入っていった感じはしている。

心の奥にあるものを抑圧し続けるためには、体を緊張させている必要があった。

強制的な力を生み出すのは、緊張だ。

目に見えない緊張感は、体や行動に変化として起こる。

私は子供のころから、口内炎ができていないことのほうが、少ないくらいだった。

体が反応してくれいたのに、その意味をキャッチできなかった。

そして、行動としては、ワーカーホリック。

本当に心から好きで熱中するのではなく、何かしていないと、力を緩めてしまいそうだから、仕事に没頭していたのだ。

生存の危機からの緊張は、体の中では扁桃体がつかさどっている。

火災報知機のようなものだ。

だけど、火災報知機を鳴らしても鳴らしても、気づかないと、さらに大きな音で鳴らし始める。

だけど、地下室に閉じ込めて鍵をかけた部屋にある、火災報知機の音は届かない。

するとさらに、大きく鳴らそうと力の限りを尽くす。

それに慣れていると、つまりその感受性を創っていると、鍵を開けた後、些細なことで鳴り続けるのは、容易に想像できるだろう。

扁桃体の過剰反応は、ストレス物質を生み、体を病気へと向かわせる。

 

月が持つアスペクト

冥王星が、月の上に重なるということは、月が持つアスペクトを通して、影響が波及する。

私の月は、木星とのトラインがある。

だけど、約6度離れていること、アウトオブサインであること、月はボイドであることから、アスペクトは無いように感じていた。

しかし、この月はアセンダントとのタイトなクインデチレがある。

月が持つ大きな統括的欲求を、自分らしく表現することと大きく関係している。

今まで、自分の表現を抑圧してきたものは、何だったのだろう?

自分でも気づかず、前に進み続けてきたこと。

感情の抑圧から解放されると、日常生活を送るのが、こんなにも楽なことなんだと実感する。

何十年も、そうじゃない世界しか知らずに過ごしてきたことは、ある意味衝撃的でもある。

強い執着を表し、天職にも結び付くクインデチレ

 

冥王星周期のまとめ

今の状態が、最善かといわれたら、よくわからない。

だけど、衝撃的なこの2年間の周期の中で、人生をおさらいするような出来事がいくつも起こった。

そして、私の人生には、それらが必要だったのだと、おぼろげながらに感じている。

天王星のハーフリターンの時期、総合病院を辞めて起業した。

起業、結婚、引っ越しとあわただしく人生が変わる中、こんな変化はもうやって来ないと思っていた。

だけど、情緒的な大きな揺らぎは、この2年間が、ピークだったのだろう。

冥王星周期ではあるけど、同時に、天王星や海王星が太陽を刺激する時期でもあり、人生後半に入る前の、大掃除的な意味もあったのかもしれない。

この先、どんなふうに生きたいのか、今はこれっていうものがある。

それは、変わるかもしれないし、変わらないかもしれない。

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強烈に分離して抑圧してきた自分、その背景には、生きていくために必要だった、偽りの自分がいる。

その両方を否定することなく、統合することで見える、自由と喜びの世界を体現したい。

今この時の気持ちを大切に、日々を過ごしていくことが、冥王星が教えてくれたことなのかもしれない。

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