過去へ向かう飛行機
幼馴染の葬儀の後、僕は今まで感じたことがないような、言葉では言い表せない、気持ちになっていた。
普段とは違った、心理状態だっただろう。
久しぶりに訪れた、子供の頃に住んでいた場所。
誰かと話す気にもならず、そのまま帰る気にもならなくて、川土手を歩いていた。
しばらくして、僕はベンチに座り、穏やかに流れる川と、向かい側のビルや古いお店を眺めていた。
少し心を落ち着けようと、目を閉じて、ひと呼吸した瞬間、脳裏に、古ぼけた赤と白の飛行機の映像が浮かんだ。
ゆっくり目を開けると、目の前のビルのすぐ上を飛ぶ赤と白の飛行機。
ゆっくりと南に向かって、消えていった。
目を閉じる前には、飛行機なんて飛んでなかった。
どこから、やって来たんだろう?
子供の頃、デパートの屋上にあったような、そんな懐かしさだった。
周囲の景色は、何ひとつ変わっていない。
だけど、あの飛行機は、僕の気持ちを、過去へと連れていった。
今、ここにいるはずなのに、身体の感覚は、子供の頃に感じた、懐かしさで包まれていた。
決して取り戻すことができない、時間だと思っていたのに、体はその感覚に馴染んでいた。
再び、川土手を歩き始めると、何だか嬉しい気持ちになっていた。
誰かと別れることは、悲しく辛いことだ。
だけど、彼は自分の人生を、生き切った。
はっきりと、そんな感覚が、やって来たからだ。
いつか、僕が君の場所に行くまで、もう少し、ここで遊んでいこう。
2023年星の世界
Healing Space Cynthia シンシア
シンシアは、星の才能を表現するための、大人の占星術のサロンです。
ホロスコープに描かれているのは、魂の目的です。
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