すべての禍の後に残ったのは、希望~パンドラの箱
みぶきえみです。
パンドラの箱の物語って知ってる?
いろんな使われ方がするけど、私が初めて知った時は、自分の中にある、嫉妬とか恨みとか苦しみとか悲しみとか、そんなものを閉じ込めている場所が、壊れてしまって、外にあふれてしまうっていう感じに、思ってた。
けど、すべて吐き出した後には、希望が残ってるんだって。
どんな本で読んだのかは、すっかり忘れちゃったし、ギリシャ神話も知らなかったころだけど、この話のインパクトは強かった。
ちょっと長いけど、パンドラの物語。
全知全能の神ゼウスは、男性神プロメテウスに、自らと同じ姿をした生き物を粘土でつくるよう命令します。
プロメテウスがゼウスの命令に従い、生き物を作ると、ゼウスはそれに命を吹き込んで「人間」を創造しました。
さらに、ゼウスは人間に生きていくための、知恵を授けるよう、プロメテウスに命令しました。
このとき、火を使う方法を教えることだけは禁じました。
火を持たない人間は、いつも寒さに震え、真っ暗な夜は動物たちに襲われる恐怖に、おびえていました。
プロメテウスは人間にさまざまなことを教えているうちに、人間を愛するようになります。
そして、人間が幸せになると信じて、ゼウスの命令に背き、天界から盗み出した火を与えてしまいました。
プロメテウスが天界の火を盗んで人間に与えたことに激怒したゼウスは、償いとして、人間にも災いを与えようと計画します。
ゼウスは、職人の神へパイストスに命じて、この世で一番美しいパンドラを作らせると、エピメテウス(プロメテウスの弟)のところへ連れて行かせました。
パンドラには、神々から最上の贈り物がさずけられていました。
知恵の女神(アテナ)からは「知恵」を、美の女神(アフロディーテ)からは「美貌」を、芸術の神(アポロン)からは「美しい歌声と癒しの力」を、そしてゼウスからは、「好奇心」が与えられていました。
エピメテウスはパンドラの美しさに心を奪われると、パンドラを自分の妻にしました。
エピメテウスの家には、プロメテウスが残していった黄金の箱がありました。
パンドラはこの美しい箱を見るなり、中にはきっと素晴らしい宝物が入っていると違いないと思いました。
黄金の箱は、病気、盗み、ねたみ、憎しみ、悪だくみなど、この世のあらゆる悪が閉じ込められていて、それらが人間の世界に広がらないようにしていたのです。
ある日、エピメテウスは出かける用事があり、家を留守にしなければならなくなりました。
好奇心旺盛な彼女を気がかりに思った彼は「あの箱だけは、決して開けてはならないよ」と言い残して出かけました。
パンドラは、「少し覗くだけなら」とその箱を少し開けてしまいます。
そのとたん、箱の中から病気、盗み、ねたみ、憎しみ、悪だくみなどのあらゆる悪が、人間の世界に飛び散ったのです。
あわててふたを閉めると、中から弱々しい声がしました。
「わたしも、外へ出してください・・・」
「お前は、誰なの?」とパンドラが尋ねると、「わたしは、希望です」と、中から声が返ってきました。
こうして人間たちは、たとえどんなひどい目にあっても、希望を持つ様になったのです。
どんなに、苦しいことや辛いことがあっても、私たちは希望を失わない。
もしかしたら、常識や普通っていう言葉に縛られて、希望を見つけることを、放棄しているのかもしれない。
だけど、いつからだって、新しい行動を起こせば、新しい結果がやってくるし、その希望を失わずにいたら、日々を感謝して生きられるんじゃないかって思う。
ちなみに・・・パンドラっていう小惑星がある。
小惑星番号は55
もちろん調べるよね、自分のチャート。
私のパンドラは、蟹座4度、12ハウスにあるから、何か見えないところに希望が隠れてるのかも。
もしかしたら、そこが希望を見出せる場所なのかもしれないな。