理想化とこきおろし
みぶきえみです。
理想化とこきおろしとは、相手を勝手に理想化し、それと違う面が見えると、勝手に裏切られたと思って、攻撃したりすること。
最近は、SNSなどで情報発信している人も多い。
苦しい思いを抱え、無意識に抑圧していると、その心に触れ、癒してくれるような投稿をしている人を見つけることがある。
すると、こんな気持ちになりやすい。
「私のことを分かってくれる人がいた!」
そして、同じような投稿を読み進め、さらに、その人を理想化していく。
まるで救世主であるかのように。
しかし、あなたとその人は別人。
共感する想いがあるとしても、全く同じであり得るわけはない。
なので、ちょっと自分の考えと違う、違和感のある投稿を見つけると、全否定に走る。
「裏切られた!」 「傷つけられた!」「こんなことを言う人だった なんて!!」
さんざん相手を理想化したのは自分なのに、勝手に裏切られたと解釈して、手のひらを返し攻撃してくるのだ。
もし、理想化が存在せず、フラットな立場で見ているなら、この考え方は私とは違うなって思う程度。
そして、考え方がわないと思うったら、フォローを外してしまえばいい。
けど、理想化とこきおろしの中にいる人は、それができない。
わざわざ「あなたがひどい人だから、フォロー解除します」とか、時には、「あなたがひどい人だと、言いふらします」みたいに言ってくる場合もある。
「あなたより、もっと権威のある○○さんも私と同じ意見です」とか。
一歩引いてみると笑えるんだけど、渦中にいる当事者は真剣そのもの。
勝手に自分の中で、相手を理想化し、勝手に相手にすごく期待し、自分が期待した行動をとってくれないと、キレる。
相手の都合は一切考えない。
そして、すべてが勝ち負けになっているから、最後に捨て台詞を吐かないと、気が済まない。
もちろん、この人が悪いというわけじゃなく、もともとは自分を守るためのもの。
親子関係の中で、抑圧してきたものが大きく関係している。
本当は、親に分かってほしかった。
本当は親に愛してほしかった。
この抑圧した思いの投影が、相手に対し親を重ね、理想の親を演じてほしいと願うのだ。
もちろん、本人がこれに気づき、解決していくことが必要だろう。
その、対象になりやすい職業が、カウンセラーや治療家など、人をケアするお仕事の人。
私をわかってくれると思った瞬間、ただの他者として中立的に見ることができないのだ。
私は以前、プロフィールに「元看護師」と書いていたことがあった。
すると、このような理想化とこきおろしのような状況に陥ることがあった。
当時は、理想化とこきおろしってことを知らなかったから、巻き込まれて混乱した。
占星術講座で、対面の日程変更を行うことは、珍しくない。
それは、様々な事情もあるから、対応可能な場合は、それでいいと思っていた。
しかし、無連絡のドタキャンは、違うし、コミュニティ内でのルールもある。
でも、そんな時よくこういわれていたのだ。
「元看護師さんだから、病気の私には特別にしてくれると思ってた。」
「元看護師さんなのに、私の辛さを分かってくれない。」
その時は、わけがわからず、感情が揺さぶられ、巻き込まれてしまった。
情報を発信する時、これを知ってるのは必要なんじゃないかと思う。
相手の感情的な攻撃に巻き込まれないこと。
弱い私を傷つけたといわれると、何か悪いことをしたんじゃないかと思ってしまう自分がいた。
そして、自分の正当性を主張したくなる。
でも、そんなことは必要ない。
この出来事は、どうして私に必要だったのか?
自分の正しさを主張したいと思う気持ちの、根底にあるものを見直す時期なもかもしれないな、なんて、気楽に考えられたらいいんじゃないかな。